写真集「笑いの山脈」(太田出版)発売!!

2022.06.13

 

 

正田真弘が芸人を撮る写真劇場

 

写真家・正田真弘が、敬愛する芸人の”芸”をフィルムに収めたポートレイト写真集「笑いの山脈」(太田出版)を2022年7月4日(月)に刊行いたします。

(6月27日(月)より当サイト「M+W」にて先行発売)。

 

本書は、ダチョウ倶楽部を皮切りにさまざまな芸人の一発芸、ギャグ、コントの名シーン等を撮影した雑誌「ケトル」での連載「正田真弘写真劇場」(2014年~2020年)と、「ケ トル」休刊に伴いQJWebへ移行した後の新連載「笑いの山脈」(2021年)に登場した総勢55組、合計76名の芸人とその芸のポートレイト集となります。

写真家・正田真弘のルーツはエンバイロメンタルポートレイト。3年間滞在したNYでは、毎日4×5の大型カメラと照明機材を抱え、街で働く人やストリートで出会った人のそれぞれに根付いた日常環境に出向き、ポートレイトを撮り続けました。

帰国後、いつか撮影 したいと密かに願っていた谷啓氏の訃報を知り、自らが影響を受けたお笑い芸人のポートレイトを撮りたいと強く思い、その願いが実際のライフワークとなりました。

師匠から若手まで、一瞬にして人々を魅了する一発ギャグ、定番だからこそいつみても面白い鉄板ネタ、名作コントなど、芸の表現も人それぞれ。正田は人選に加え、それぞれの芸が活きるシチュエーション、ライティング、衣装等についても、アイデアを出しながら空間演出を行い、4×5の大判フィルムに最高のパフォーマンスを焼き付けました。

そのシアトリカルなポートレイトの世界は、初期連載タイトルにあるように正田真弘が芸人の方々と創造した劇場空間であり、敬愛する芸が輝く舞台です。

 

本書では、各写真に合わせたコメントやステイトメントも正田自身が記しています。

「芸人の生き様に触れ、自分の人生に照らし合わせ、学びの連続となりました。遠い異文化の人が見たときに、遠い未来の先の人が読んだときに、絶対にじわじわと面白がってくれる 1冊になると思います」(正田)。

 

完成した1冊の本は、昭和、平成、令和と時代を越えて愛される笑いの連なりとなり、その雄大で猛々しい世界で生きる芸人たちの爪痕と、生命力に溢れた景色から「笑いの山脈」と名付けられました。写真で切り取るからこそ迫力と活気に満ち溢れているお笑い芸人たちの“芸”を、金箔の見返し、180度開く手製本など豪華な造本に閉じ込めました。

ぜひお手にとってお確かめ下さい。

 

■目次

登場するお笑い芸人は55組。

秋山竜次(ロバート)/阿佐ヶ谷姉妹/AMEMIYA/RG(レイザーラモン)/アンガールズ/いつもここから/伊東四朗/今いくよ・くるよ/HG(レイザーラモン)/江頭2:50/大西ライオン/COWCOW/蛙亭/かが屋/加藤茶/キャイ~ン/空気階段/久保田かずのぶ(とろサーモン)/コウメ太夫/小島よしお/ゴルゴ松本(TIM)/ザブングル加藤/三四郎/サンドウィッチマン/島田洋七/ジミー大西/ジャルジャル/スギちゃん/ダチョウ倶楽部/たむらけんじ/ダンディ坂野/長州小力/チョコレートプラネット/テツandトモ/とにかく明るい安村/ナイツ/永野/ナダル(コロコロチキチキペッパーズ)/ニッポンの社長/萩本欽一/間寛平/ハリウッドザコシショウ/ヒコロヒー/ひょっこりはん/ヒロシ/ぼんちおさむ(ザ・ぼんち)/マヂカルラブリー/松村邦洋/Mr.オクレ/村上ショージ/もう中学生/八木真澄(サバンナ)/U字工事/ゆりやんレトリィバァ/笑い飯

 

■解説作家 長嶋有氏

「我々がテレビや劇場でみるお笑いの、瞬間で通り過ぎてしまうものに対して「良い」「好き」と感じているものの正体というのだろうか、成分のようなものを高解 像度でぴたりとみせてもらったような、腑に落ちる気持ちに近い喜びがある。」

 

■書誌情報

著者:正田真弘
アートディレクション:正親篤
挿絵:秋山ちよ子
寄稿:長嶋有
欧文タイトル
「The Signature Acts of Modern Comedians in Japan」:佐久間裕美子
印刷:藤原印刷
判型:手製本A4変形/糸かがり
ページ数:184頁
ISBN:978-4-7783-1811-6